2020年12月に株式上場したかっこ(4166)の株価など調べてみた

個別銘柄
スポンサーリンク

皆さんご存知の通り、2020年12月はIPOラッシュでしたね。

2020年12月に上場した中でも、「小型株」×「IT」の組み合わせで一部のセカンダリー投資家から人気を得ていたが「かっこ」という企業になります。

今回は、その「かっこ」という企業について調査してみました。

ひつじさん
ひつじさん

どうでもいいけど、かぎかっこの中にかっこがあるね

カンガルー
カンガルー

・・・?

スポンサーリンク

かっこ(4166)の上場データ

上場日:2020年12月17日

公募価格:2,020円

初値:7,890円 (公募から3.9倍)

主幹事:SBI証券

オファリングレシオが11%かつ公募時の時価総額としては52億円ということで、市場放出が少なかったために初値が膨れ上がりました。主幹事SBI証券の銘柄でよくあるやつですね。

他にもSaaSサービスという部分の強調、AIという文言が上場時の報告書に入っていたり、データサイエンスサービスをやっているというところなど、バズワードを並べているところもSBIらしいですw

株式会社サイバーセキュリティクラウド
株式会社サイバーセキュリティクラウドは独自開発のAI技術や世界有数のサイバー脅威インテリジェンスを活用した、サイバーセキュリティサービスを開発・提供しています。「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」を理念に、Webセキュリティ分野のリーディングカンパニーとして情報革命の推進に貢献してまいります。

ちなみにサイバーセキュリティ関連で2020年3月に上場したサイバーセキュリティクラウド(4493)も主幹事がSBIで、初値から高騰していました。

サイバーセキュリティクラウドはその後も上げた後にロックアップ解除売りでピークアウトしました。かっこもVCのロックアップが一部解除されたところが大量保有報告書から確認され、株価は初日がピークになる可能性もあると思います。

かっこ(4166)の株価推移。 引用:https://kabutan.jp/stock/chart?code=4166
かっこ(4166)の株価推移。
引用:https://kabutan.jp/stock/chart?code=4166

かっこ(4166)のファンダメンタルデータ

続いてファンダメンタルについてです。

と言っても、解約率や顧客数と言ったSaaSのKPIが全くなかったので全然埋まりませんでしたw

かっこ(4166)の時価総額、売上など 筆者記載
かっこ(4166)の時価総額、売上など 筆者記載

この少ない情報から言えることとしては、下記でしょうか。

  • 売上成長率は8%。マザーズ上場のSaaS企業と比べても全然高くない。
  • 利益が出ているのはいいが、来期利益額は前期と変わっていない。
  • PSRで見ると、他の時価総額高めなSaaSよりかは割安。時価総額が小さめなSaaSの中では割高。

SaaS企業をちょくちょく見ている筆者からすれば、直近の成長率を見るからにあまり期待できなさそうです。

かっこ(4166)の事業内容について

それではかっこの事業内容を見てみます。

大きく分けて、不正検知サービス・決済コンサルティングサービス・データサイエンスサービスがあります。

O-PLUXという不正検知プロダクトが主力製品だとかっこの成長可能性資料には記載されており、売上の多数をこのプロダクトが占めています。

そしてストック収益のグラフもあります。おそらくですが、このストック収益がSaaSであり、サブスクリプション/ストックの売上ということを示したいのでしょう。

【ストック収益】

定額課金である「月額料金」と、審査件数に応じた従量課金である「審査料金」を合算した金額。

成長可能性資料p.6より:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4166/tdnet/1913863/00.pdf
O-PLUXの説明資料  引用:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4166/tdnet/1913863/00.pdf
O-PLUXの説明資料 
引用:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4166/tdnet/1913863/00.pdf

EC事業者が不正購入・不正注文の問題が一定抱えているのであれば、それなりに注文のあるEC事業者にとってはMust haveな問題であり、確かにストック的に積み上がっていくことが想像できます。

また市場環境としても、EC、とりわけD2Cの流行もあるためその市場の恩恵を受けることができます。

取引先には、決済系の事業者がやはり名を連ねていました。

最近2事業年度及び第10期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総 販売実績に対する割合
最近2事業年度及び第10期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総
販売実績に対する割合 引用:https://www.jpx.co.jp/listing/stocks/new/nlsgeu0000053g80-att/12Cacco-1s.pdf

むしろペイメント系だかけかつ、ここ2年間は上位3社だけで売上が半分を超えていることが資料からわかります。

顧客数や新規獲得顧客数は非開示ですが、このことから一部の顧客からかなりの金額をいただいている事業形態となっているようでした。

そういう意味では、freeeなどのSaaSとは違う、どちらかというとエンタープライズバーティカルなSaaSという括りかなと捉えます。そのため、受託感もありますね。実際にコンサルティングサービスもやっているみたいですし。

ただこの特定の事業者依存であることは事業リスクだと認識しており、そのこともあり今後は中小向けのサービスを拡充して、リスク分散させる戦略のようです。大規模から中小規模へ、という展開の仕方は領域は違えどAI Inside(4488)に近いですね。

成長可能性資料に記載のあった、事業リスクについて  引用:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4166/tdnet/1913863/00.pdf
成長可能性資料に記載のあった、事業リスクについて 
引用:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4166/tdnet/1913863/00.pdf
既存領域の成長戦略について、成長可能性資料より  引用:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4166/tdnet/1913863/00.pdf
既存領域の成長戦略について、成長可能性資料より 
引用:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4166/tdnet/1913863/00.pdf

終わりに

以上になります。いかがでしたでしょうか。

ECという大きな市場かつ成長するドメインかつ、ビッグプレイヤーがいないであろうポジションをとっているという意味で、非常にユニークな企業だと思いました。

株価および今後のウォッチとしては、成長率の加速があるかどうかについてが一番の注目ポイントだと思います。また新規事業の展開の進捗も気になりますね。

いずれにせよ、かっこについては今後も注視していこうと思います。

個別銘柄日本株
スポンサーリンク
カンガルー@株式日記stockをフォローする
スポンサーリンク
証券会社オススメランキング
SBI証券
SBI証券

SBI証券は、ネット証券最大手(530万口座)の証券口座です!
1日定額制コースだと現物・制度信用・一般信用取引がそれぞれ1日50万円まで売買手数料が0円と非常に低コストな点が特徴です。
また投資信託の数は約2700本と業界トップクラス!
投資信託が100円以上1円単位で買えるので、投資初心者でも気軽に始められるのがいいですね。
さらに、新規IPOの取扱い数は、大手証券会社を抜いてトップ!
PTS取引(私設取引システム)も利用可能で、一般の取引所より有利な価格で株取引できる場合もあります。
海外株式は、米国、中国、ロシアのほか、ASEAN株式も取り扱うなど、とにかく商品の種類が豊富です。
米国株が、2019年7月の値下げにより売買手数料が最低0ドルから取引可能になったのも魅力。
低コストで幅広い金融商品に投資したい人には、必須でしょう。
「2020年 オリコン顧客満足度ランキング ネット証券」では、5年連続13度目の1位を獲得しました。

松井証券
松井証券【IPO】

最大のメリットは、なんといっても1日の約定金額の合計が50万円以下であれば売買手数料が無料という点です。
資金が少なく、複数の銘柄に分散投資する初心者の個人投資家にはおすすめ!
さらに、2016年度JCSI(日本版顧客満足度指数)調査で、証券業種の第1位を獲得しました!

マネックス証券
マネックス証券

NISA口座での日本株売買手数料が無料なのに加えて、1注文30万円までの取引では手数料の安さはトップクラスです。
そのため、小型株中心に売買する方にオススメと言えます。
米国株も最低手数料5ドル(税抜)から買えるので、非常にお手軽に始められます。
多彩な注文方法や板発注が可能な高機能無料ツール「マネックストレーダー」など、トレードに役立つツールもそろっています。

楽天証券
楽天証券

楽天証券は、なんといっても株の売買や投信の積立により楽天スーパーポイントが貯まることが魅力!
さらに、楽天銀行との口座連携をするとお得になります。
楽天カードや楽天銀行など、周囲も楽天で固めるとポイントが最大限活用されるため、楽天系のサービスのヘビーユーザーであれば正直なところ、中長期で見ると楽天証券がかなりオススメになります。

株式日記stock
タイトルとURLをコピーしました